こんにちは 山絵いっとくです。
今回は以前に紹介した首都圏近郊のお手軽絶景スポット大菩薩嶺から連なる小金沢連嶺を紹介します。
百名山の肩書がない分、知名度は大菩薩嶺には劣りますが、稜線上からの景観は勝るとも劣りません。
故里のように登山者を包み込む、魅力溢れる縦走路を見ていきましょう。
(大菩薩嶺についてはコチラで紹介してます。【初心者オススメ】大菩薩嶺の気持ちいい稜線歩き)
小金沢連嶺とは
小金沢連嶺は日本百名山の大菩薩嶺から南の滝山へ連なる稜線です。
見晴らしの良い笹原と亜高山帯の森が点在した稜線は、北アルプスの岩の稜線のような硬質で気高い美しさとはまた違った、優しく包み込むような長閑な美しさを備えています。
稜線上の山は山梨県大月市に属していて、山岳写真家の白旗史郎先生選出の秀麗富岳十二景に選ばれた山が多く含まれています。
稜線上には大菩薩峠の介山荘以外には営業小屋がありませんが、静かな玄人好みの縦走を楽しめる山域です。
おススメは秋 小金沢連嶺縦走
小金沢連嶺を歩くのにお勧めなのは何と言っても稜線の木々が色付きススキが揺れる秋。
湯ノ沢峠の避難小屋に一泊すれば全山縦走も可能ですが、首都圏在住ならば中央線でアクセスしやすい山域なので、無理をせず、二回に分けて登ればいいと思います。
今回は秋の小金沢連嶺を、南の「滝子山から湯ノ沢峠」と北の「大菩薩嶺(石丸峠)から湯ノ沢峠」の2パートで紹介します。
滝子山から湯ノ沢峠(9時間)
笹子駅~滝子山(4時間)
笹子駅を出て甲州街道を20分ほど西へ進み吉久保入口バス停付近で中央線の線路をくぐります。
稲村神社で左折すると程なく陸橋で中央自動車道を乗り越えます。
1時間ほど歩くと道証地蔵でここから右手の登山道に入ります。
ここから約2時間、標識に沿って紅葉の美しい谷沿いの道を登ります。
途中広く切り開かれた防火帯の位置を上り詰めると標高1590 m の滝子山です。
秀麗富岳十二景の4番山頂に選ばれた頂上からは富士山と笹子の集落が良く見えます。
滝子山からハマイバ丸・大倉高丸(3時間)
滝子山から黄葉が美しいカラマツの林の中を北上します。
1時間ほどで大谷ヶ丸、木々に囲まれた山頂から北へ20分ほど歩くと米背負峠です。
米背負峠からハマイバ丸へはススキの原と笹薮の点在する見晴らしの良い道が続きます。
里山らしい心休まる景色を眺めつつ1時間ほど歩くと秀麗富岳十二景3番山頂のハマイバ丸(標高 1752 m)です。
ハマイバ丸からもススキの草原が広がる気持ちの良い道が続き30分ほどで秀麗富岳十二景3番山頂の大蔵高丸(標高 1781 m) です。あれっ二度目・・・・
秀麗富岳十二景は山岳写真家の白旗史郎先生が選出し、大月市が定めた富士山が美しい十二の風景です。
そのためハマイバ丸と大倉高丸のように互いに近い山頂は景色がさほど変わらないのでまとめて一景とされています。
秀麗富岳十二景に実際に含まれる山頂は計20座に上ります。
参考(外部リンク:大月市観光協会)
大蔵高丸から湯ノ沢峠を経て天目山温泉(2時間)
大蔵高丸からもしばらくは気持ちのいいススキの道が続きます。
やがて明るい森の下り道に入ると程なく湯ノ沢峠、トイレと避難小屋があります。
ここまでで30分ほど。
湯ノ沢峠からは焼山沢沿いの荒れた道を下ります。
途中道がわかりにくいので、十分注意しましょう。
忠実に沢筋を下ると30分ほどで湯ノ沢峠登山口です。
タクシー利用の場合はここまで入ってくれます。
(甲斐大和駅まで20分)
バス停のある天目山温泉へは車道をさらに1時間ほど下ります。
(外部リンク:大和天目山温泉)
石丸峠から湯ノ沢峠(4時間)
日本百名山の大菩薩嶺から南下するコース。
登り口の上日川峠から石丸峠まではコチラの記事を見てね(【初心者オススメ】大菩薩嶺の気持ちいい稜線歩き)
石丸峠から牛奥ノ雁ヶ原摺山(2時間)
大菩薩嶺の南、石丸峠から美しい笹原を1時間20分程登ると秀麗富岳十二景の2番山頂小金沢山(標高2014m)です。
南側には稜線上の木々の上に富士山が顔を出してます。
明るい森と笹薮の中を40分ほど進むと同じく秀麗富岳十二景の2番山頂の牛奥ノ雁ヶ原摺山(標高1990 m)。
読み方は「うしおくのがんがはらすりやま」麓の地名「塩山牛奥」と標高が高くこの山を越える雁がお腹を摺りそうなことから付けられた、日本一長い山名です。
なんか時代劇に出てきそう「やぁやぁ 我こそは秀麗富岳十二景が二番山頂、牛奥のがんガッ・・・雁ヶ原摺山なり!!」
牛奥ノ雁ヶ原摺山から黒岳を経て湯ノ沢峠(2時間)
牛奥ノ雁ヶ原摺山からの下りも笹に覆われた明るい縦走路が続きます。
黒岳との鞍部にある川胡桃沢ノ頭を越えて登りに転じると一転して森の中へ、富士山とも一時お別れです。
牛奥ノ雁ヶ原摺山から1時間程で黒岳(標高 1988 m)、山頂は木々に囲まれていますがすぐ南の白谷丸では視界が一気に開け、縦走を締めくくる絶景が迎えてくれます。
その後は湯ノ沢峠まで下り、天目山温泉までの長い岐路につきます。
まとめ
今回は大菩薩嶺の南につながる小金沢連嶺を紹介しました。
このコースの魅力は富士山の展望はもちろん、2000m級の高山とは思えない明るくて長閑な稜線の雰囲気です。
特に秋の小金沢連嶺は、田舎暮らし未経験者にも、まだ見ぬ?故里を偲ばせる圧倒的な里山感を湛えています。
秋のぽかぽか陽気の日を狙って是非、歩いてみて下さい。
新しい故里が見つかるかもですよ。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] (こちらの記事で紹介してます。ぜひ見てね【日帰り絶景縦走】小金沢連嶺) […]